金は2週間ぶりの安値

金相場は反落。2週間ぶりの安値を付けた。市場予想を上回る米国の求人離職統計を受けて米国長期金利が上昇し、ドル高が進んだことが売りにつながった。

市場の関心は9日発表の米国のCPI(消費者物価指数)に向かっている。ここで引き続き軟調な内容になれば、FRB(連邦準備制度理事会)による追加利上げのペースがさらに遅れるとの見方が強まり、ドルが下落して金相場が押し上げられることになるとみられる。

一方、トランプ大統領の北朝鮮に関する発言によって、時間外取引では買われており、1,250ドルではサポートされている。やはり下げにくいと言わざるを得ない。

 

非鉄はきわめて強い動き

非鉄相場は堅調に推移。LME(ロンドン金属取引所)在庫はすべて減少した。

アルミは急伸し、2,000ドルを回復。他銘柄にかなり遅れていたが、ようやく強い動きになってきた。銅も続伸し、明確に6,400ドルを上回ってきている。ニッケルも1万750ドルまで上昇し、高値を更新。亜鉛も2,930ドル、鉛も2,388ドルまで上昇し、高値を更新し、非鉄相場はきわめて強い動きにある。

これまで下落を唱える声が多かったこともあり、市場では意外感があるのだろう。しかし、これまで私が指摘してきた通りの展開であり、今の動きはまったく違和感がない。ようやくあるべき水準に戻してきたにすぎない。

一方、ロイターの試算によると、中国の7月の銅・銅製品の輸入は、前年同月比8.3%増の39万トンだった。中国の製造業への減速懸念は根強いものの、資金調達環境が改善したもよう。前月比では3カ月連続で横ばいだった。1~7月の輸入は15.2%減の262万トン。

中国では今年に入り、銅地金の輸入が減っている。ドル建て融資の制限に加え、銅価格の上昇を受けて、安価なスクラップの輸入が増えているもよう。

 

OPECの増産背景に、原油は続落

原油は続落。OPEC(石油輸出国機構)加盟国の増産を背景に売りが出た。

OPECの原油輸出量は7月に過去最高水準を記録。協調減産の対象外であるナイジェリアとリビアの増産が理由である。OPEC加盟国と非加盟国が開いた専門家会合では、各国の減産順守強化に期待感を示したが、今後の動向を見守ることになる。

一方、サウジアラビアの国営石油会社サウジアラムコが、9月の世界各地への原油供給量を、少なくとも日量52万バレル削減する計画であると報じられている。

また、API(米国石油協会)が公表した4日までの週の米国内の原油在庫は前週比780万バレル減。減少幅は市場予想の270万バレル減を大きく上回った。オクラホマ州クッシングの原油在庫は31万9,000バレル増。ガソリン在庫は150万バレル増、ディスティレート在庫は15万7,000バレル減だった。原油輸入量は日量3万バレル減の760万バレル。

OPEC加盟国による7月の原油輸出量は日量2,611万バレルと、過去最高水準に達した。7月の増加幅は日量37万バレルで、その大半はナイジェリアが占めた。生産量は26万バレル増だった。中東の加盟国の輸出量は日量1,853万バレルから1,814万バレルに減少。サウジアラビア、クウェート、カタールはいずれも減少し、特にサウジの減少が大きく、平均輸出量は日量36万バレル減の710万バレルだった。

サウジは年初来の輸出量が平均で日量726万バレルとなっており、昨年の平均を日量30万バレル程度下回っている。しかし、ほかのOPEC加盟国が生産量に沿って輸出を制限していないことから、供給は需要を上回る状況にある。

ロイターによると、サウジは9月の原油供給を少なくとも日量52万バレル削減する方針という。国営サウジアラムコは減産合意を順守するため、アジアの顧客向けは最大で10%削減する方針。

また、メジャーや欧州の一部顧客向けは日量22万バレル削減するという。米国向けは総量で110万バレル、中国向けは200万バレル、韓国は200万バレル削減、インドは100万バレル、日本は200万バレルの削減になる見通し。

OPEC減産合意では、サウジは日量48万6,000バレル削減する必要がある。サウジ以外の産油国が産油量および供給量の削減を順守すれば、原油相場は簡単に上向くだろう。また、米国の産油量の増加ペースが鈍化することで、原油価格は容易に押し上げられるだろう。今後はそのような動きになるものと考えられる。