お金と投資をもっと身近に
facebook twitter
「金は反落、原油は上昇だがまだレンジ内での推移」
江守 哲
コモディティ デイリーコメント
貴金属、原油を中心とした商品(コモディティ)マーケットの要点をまとめたデイリーコメント。コモディティマーケットに精通した江守氏の鋭い着眼点に注目。

「金は反落、原油は上昇だがまだレンジ内での推移」

2017/7/20
3日続伸の動きの後、ドルの反発を背景に下げている。トランプ大統領のオバマケア代替案の上院通過が頓挫したことや、FRBの年内追加利上げ観測後退により押し上げられ、2週間半ぶりの高値を上回る水準を維持していたが、この日は売りが出ている。
facebook twitter 印刷する

金相場は下落。

3日続伸の動きの後、ドルの反発を背景に下げている。トランプ大統領のオバマケア代替案の上院通過が頓挫したことや、FRBの年内追加利上げ観測後退により押し上げられ、2週間半ぶりの高値を上回る水準を維持していたが、この日は売りが出ている。

ドルが対欧州通貨で上昇したことが下げにつながったもようだが、状況は何も変わっていない。市場の関心は日欧の金融政策決定会合に向かっているが、現行の緩和策の縮小に関する言及はない見通しであり、市場への影響は軽微であろう。

金相場は金利上昇に敏感に反応するが、現状では金利上昇圧力が明らかに低下しており、金相場の圧迫要因にはなっていない。ただし、いまは1,240ドルより上が重くなっており、1,250ドルの節目まで到達できるかは微妙な情勢にある。

本日のECB理事会をきっかけにユーロ高が進めば、再び金相場は上値を試すだろうが、その前に調整が入る可能性を念頭に入れておいた方が賢明であろう。もっとも、長期的な上昇基調が変わるほどの調整はないだろう。

1,200ドル前後では実需の買いが待っている。下げにくい状況の中、世界的な低金利状態が最終的には金を押し上げていくことになろう。

非鉄相場はおおむね軟調。

LME在庫はまちまちで、銅とニッケルは増加したが、それ以外は減少した。アルミは上値が重くなっており、1,900ドル台を維持できるかがポイントになっている。すぐに1,940ドルのレジスタンスを超えるのは難しそうである。日柄調整後に期待することになろう。銅は節目の6,000ドルを割り込んだ。ただし、上昇基調は維持しており、基調は強い。今年2月の6,200ドルが目先のターゲットだが、これを超えると昨年5月の6,500ドルがターゲットになる。ただし、これをすぐに抜けるのはかなり難しいだろう。時間を要すると考えられるが、逆に超えるようだ動きになれば、いよいよ高値を目指す動きになる。

14年の7,200ドルや、13年の7,400ドルの高値がターゲットになるが、それだけの動きになるポテンシャルはある。18年から19年に掛けての強気見通しは全く変えようがないのだが、そのような動きにようやく入りつつある点にはぜひ注目しておきたいところである。

一方、ペルー鉱山・鉄鋼労連は、同国政府の労働市場改革に抗議するため、全国の鉱山労働者が同日からストライキを開始した。ストにより、BHPビリトンとグレンコアが保有するアンタミナ鉱山や、フリーポート・マクモラン傘下のセロ・ベルデ鉱山などの生産が減少する可能性が大きいとみられている。ただし、鉱山業界団体の広報担当者は、「大手と中堅の鉱山会社では労働者の多くが職場に向かっており、生産に大きな影響は生じそうにはない」としている。ニッケルも反落したが、高値圏は維持している。9,540ドルを維持していれば、上昇基調維持と判断できる。亜鉛は続落で、上昇トレンドを割り込んだ。2,700ドルで下げ止まるかを確認したい。鉛も大幅安。一気にトレンドが崩れており、やや不穏な動きである。2,200ドルを割り込むと、再び2,000ドルを試す可能性が出てくるだけに、この一両日の動きには要注意である。

原油は上昇。

米エネルギー情報局(EIA)が発表した14日までの週の原油在庫が前週比470万バレル減と、市場予想320万バレル減を上回った。またディスティレート在庫は210万バレル減、ガソリン在庫は440万バレル減と、市場予想を上回る減少幅となったことも材料視されたといえるだろう。一方で、米国内の産油量は日量943万バレルと、15年7月以来の高水準となっている。

OPEC加盟国と非加盟の協調減産による価格支援策は、米国シェールオイルの増産によって困難になるとの見方が根強い。また、ガソリン需要が伸びていない。日量959万バレルと、前週の同978万バレルから減少しており、4週平均でも前週比で5万バレル減少している。ここが伸びてこないと、原油価格の上昇機運も盛り上がりにくい。

原油相場は上昇に向かっており、47.32ドルを超えると新規の買いが入ってくるだろうが、持続性があるかを注視することになろう。現在の47ドルにはきわめて重要なチャートポイントがあり、これを明確に超えると上昇に弾みはつきやすい。ダブルトップになるのか、高値を更新して強い動きに入るのかに注目しておきたい。

【この記事に対するアンケート回答はこちらから】

トウシルのオススメ記事

▲トウシルトップページへ

 

つみたてNISA
人気記事ランキングTOP
トウシル TOP

 

このレポートについてご意見・ご感想をお聞かせください「金は反落、原油は上昇だがまだレンジ内での推移」

本コンテンツは情報の提供を目的としており、投資その他の行動を勧誘する目的で、作成したものではありません。銘柄の選択、売買価格等の投資の最終決定は、お客様ご自身でご判断いただきますようお願いいたします。本コンテンツの情報は、弊社が信頼できると判断した情報源から入手したものですが、その情報源の確実性を保証したものではありません。本コンテンツの記載内容に関するご質問・ご照会等には一切お答え致しかねますので予めご了承お願い致します。また、本コンテンツの記載内容は、予告なしに変更することがあります。

記事についてのアンケート回答確認

「金は反落、原油は上昇だがまだレンジ内での推移」

今回のレポートはいかがでしたか?
コメント
フレッシャーズ
 
タイムトリップ
 
動画でわかる
 

 

 

 

 
メールマガジン

直近1日の記事を配信します

配信:平日毎営業日配信
祝日・GW・夏季/冬季休暇 を除く

公式SNS

タイムリーな情報を
ゲットできます

配信:記事配信時 随時
facebookおよびTwitterには一部配信しない記事もあります

TOP
×
トウシル メールマガジン および SNSについて
メールマガジン 申込み

トウシルメールマガジンではレポートやコンテンツ等、直近1日の記事をお知らせします。
本メールは配信希望のお客様に平日毎日お届けしております。
リアルタイムでの情報取得は、公式SNS(facebook、twitter)もあわせてご利用ください。

  • 「メールマガジン 選択/受付」画面から購読を選択できます。
  • 楽天証券のメルマガをすでに配信希望にされている方は、
    初期設定としては購読申し込みとなっている場合があります。
  • メールマガジン購読申し込みには、楽天証券会員登録(口座開設)が必要となります。
Gmailサービスをご利用の方へ
メールマガジンを受信時正しく表示されないことがございます。あらかじめご了承ください。
メールマガジン サンプル
メールマガジンサンプル
  • 「メールマガジン 選択/受付」画面から購読を選択できます。
  • 楽天証券のメルマガをすでに配信希望にされている方は、
    初期設定としては購読申し込みとなっている場合があります。
  • メールマガジン購読申し込みには、楽天証券会員登録(口座開設)が必要となります。
Gmailサービスをご利用の方へ
メールマガジンを受信時正しく表示されないことがございます。あらかじめご了承ください。