金は続伸。年初来10%上昇

 金相場は続伸。チャートポイントの1,290ドルまで値を戻している。

 米国株がしっかりとしているが、ドルがやや下げたことで買いを誘っている。米利上げペースもゆっくりとしたものになると考えられるため、下値を売りづらい状況にある。これで1,290ドルを明確に上抜けると、きわめて強い動きになるだろう。

 金相場は年初来で10%上昇となっている。ドル安に加え、北朝鮮の核開発など地政学的リスクへの懸念が安全資産としての金の買いを誘い、下値を支えている。さらに年末年始はもともと上げやすい傾向がある。

 2月の春節(旧正月)が近づく中、中国筋の現物買い意欲も高まりやすい。2月末までは堅調な地合いが続くことになりそうである。

 

アルミ、銅が高値を更新

 休場明けのロンドン市場は、きわめて強い動きだった。LME(ロンドン金属取引所)在庫は銅が増加したが、その他は減少した。

 アルミは急伸し、2,254ドルまで上昇。高値を更新した。きわめて強い動きであり、強気な見方をしてきた通りの値動きになっている。銅も同様に高値を明確に更新し、7,200ドルを超えてきた。一貫した強気見通しは年末に正しかったことが証明された。ニッケルも上昇。ただし、1万2,000ドルからなかなか上放れることができない。銅・アルミが強い動きにあるだけに、1万2,200ドルを超えてくると、より明確な上昇になっていくだろう。

 亜鉛は小幅反落。ただし、3,240ドルを維持できていれば、上値追いとなる可能性が残る。鉛は2,500ドルを維持して反発した。上値を試す動きに入るだろう。

 非鉄相場は年末にきわめて強い動きになっているが、これは2019年ごろまで続くだろう。

 中国は今年末に期限を迎えるNEV(新エネルギー車)の購入免税を2020年末まで延長すると発表。EV(電気自動車)、PHV(プラグインハイブリッド車)、燃料電池車などのNEVを購入した際、税金を還付する措置が2020年12月31日まで行われることになる。これにより、NEVのイノベーションや開発が一段と加速する可能性がある。

 中国の今年の自動車市場は、大幅に減速しているが、NEV市場は好調で、1~11月の販売台数は前年比51.4%増加。今年の販売台数は目標の70万台を達成する見通しとなっている。
NEV市場の拡大は銅などの非鉄市場に大きな追い風になる。

 

原油は反落。供給の混乱も収束の見込みか

 原油は反落。前日はリビアや北海からの供給の混乱を背景に2年半ぶり高値をつけたが、この日は反落した。

 リビアでは26日にエスシデル港向けパイプラインが爆破され、供給が日量約9万バレル減少。英国最大のパイプラインが停止したことで、北海フォーティーズ原油の生産量は27日時点で通常の産油能力の半分に留まった。リビアとフォーティーズの供給減少を合計すると日量50万バレルの減少。米国の産油量の年間の増加幅がこれをやや上回る程度であり、需給への一定の影響はあるだろう。

 一方、EIA(米エネルギー情報局)は世界の石油需給が2016年時点で徐々に均衡に向かい、今年は若干の供給不足になり始めるとしている。また2018年1〜3月期には日量18万バレルの供給不足になると見込んでいる。

 API(米石油協会)が22日までの週の米国内の原油在庫は前週比600万バレル減、オクラホマ州クッシング原油在庫は130万バレル減だった。製油所の原油処理量は日量26万8000バレル増加。ガソリン在庫は310万バレル増、ディスティレート在庫は280万バレル増だった。原油輸入量は日量22万バレル増の730万バレルだった。

 NOC(リビア国営石油会社)のサナラ会長は26日に爆発した原油パイプラインについて、修復に1週間程度かかるとの見方を示している。リビア軍の報道官によると、原油パイプラインの爆発には「テロリストのグループ」が関与した可能性が高いもよう。NOCは、爆発原因は不明としており、産出量が日量7万~10万バレル減ったとしている。ただし、サナラ会長は「破損した箇所は30~35メートルの部分で、修復には今日から1週間程度かかる見込みだが、供給への影響は大きなものではない」としている。

 

[連載終了のお知らせ]

当連載を2017年末にて終了させていただきます。長期にわたり、ご愛読いただき誠にありがとうございました。