ジワジワ上昇続き、金は3週間ぶりの高値

 金相場は続伸し、3週間ぶりの高値をつけた。1,270ドルで打たれるかと思われたが、その後も持続的な上昇になっている。これで1,290ドルを明確に超えると、チャート的にも買いが入りやすくなる。

 これまでは投機筋が安値売りを繰り返し、ショートポジションが積み上がっていたが、この買い戻しが入っていることが戻りにつながっているのだろう。目先は1,300ドルにもレジスタンスがあり、これを上抜けるのは容易ではないが、抜けるとストップの買いが入りやすい。

 市場では地政学的リスクを意識する動きもある。米国政府は弾道ミサイル開発を主導したとして、北朝鮮高官2人への制裁を発表。ミサイル開発に関して国際社会の緊張が高まっていることは、安全資産である金を買う動きにつながりやすい。ロシアのラブロフ外相はティラーソン米国務長官に対して「米国政府の攻撃的な言葉遣いが朝鮮半島の緊張を高めており、容認できない」としている。米ロの緊張も地政学的リスクを高めそうだ。

 また、ドル安基調も下値を支えており、この地合いは続きそうである。米利上げペースもゆっくりとしたものにならざるを得ず、これも金相場を支えるだろう。

 いずれにしても、1,300ドルの節目を超えるかが年末までの注目点である。「株高で金高にはならない」と思い込むのは危険かもしれない。また原油高もインフレヘッジの連想から金相場を押し上げると考えている。ロンドン市場は休場。27日から取引が再開される。

 

リビアの原油パイプラインが爆破され、原油続伸

 原油は続伸。リビアの原油パイプライン爆発の報などをきっかけに急伸し、WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)原油は60.01ドルまで上昇し、2015年6月25日以来の60ドルの大台突破となった。

 11日から操業を停止している北海のフォーティーズ・パイプラインが来年1月初めにフル稼働する見通しとなったことを受けて、上値が重い展開に。パイプラインを運営するイオネスは、亀裂の見つかった送油管の修復作業を終えて、すでに試験操業に入っているとした。

 しかし、リビアのエスシデル港につながる原油パイプラインが爆発したとの報道で相場は一転して上昇。武装勢力が爆発物を仕掛けていたようで、これにより同国の産油量は日量9万バレル前後減少したもよう。

 また、クリスマスと年末年始の谷間で薄商いだったことで、上げ幅が大きくなったともいえる。一方、イラクのルアイビ石油相は、「原油需給がOPEC(石油輸出国機構)の最新予想より早い2018年1〜3月期までに均衡し、価格上昇をもたらす」とし、「世界の原油在庫が許容可能な水準まで減少している」との認識を示している。

 

[連載終了のお知らせ]

当連載を2017年末にて終了させていただきます。長期にわたり、ご愛読いただき誠にありがとうございました。