金相場は続伸。

米国の弱いインフレ指標を背景に、年内の追加利上げ観測が後退したことでドルが下落しており、これが金相場の下値を支えている。戻り基調が続く中で、イエレンFRB議長のハト派的な発言があったことで、米長期金利の低下とドルの下落が鮮明となっており、これが金相場を支えやすい状況になっている。

1,235ドルには重要なポイントがあるが、これを明確に超えると、投機筋は売りポジションの巻き戻しを強いられる可能性があり、急伸につながることも十分に想定される。1,240ドルを超えるとさらに上昇に弾みがつき、1,250ドルを試すことになりそうである。

これまでのドル高基調はすでに終了した可能性が高く、金相場の上昇を阻んでいた要因が払しょくされたことになり、買い意欲が再び強まるだろう。

非鉄相場はおおむね堅調。

中国の4~6月期の実質GDPが前年同期比6.9%増と底堅い結果となったことで安心感が広がった。LME在庫はすべての銘柄で減少した。

アルミは下落したが、1,900ドル台を維持しており、基調は維持されている。銅は急伸し、これまでなかなか超えなかった節目の6,000ドルを超えてきた。今年2月には6,204ドルの高値を付けており、これを上抜けるかを見極めることになるだろう。ニッケルも前日の急伸の流れを引き継いで9,700ドル台を付ける場面があった。引けでも9,600ドルを維持しており、1万ドルが視野に入ってきた。9,700ドルを引けで超えてくると、1万ドル前後までの上昇に発展することになろう。亜鉛は反発して2,800ドルを回復し、鉛は反落したが、サポートの2,275ドルを維持しており、基調は変わっていないと考える。2,340ドルを明確に超えると、大相場に発展するだろう。

中国の4~6月期のGDP成長率が実質ベースで前年同期比6.9%増となり、前期と同じ伸び率維持した。秋の共産党大会に向けた強力な景気対策に支えられたとみられている。17年の年間成長目標は6.5%前後であり、下半期に減速しても、目標達成は確実視されている。交通網整備などの公共投資が景気下支えの柱となっているという。習近平国家主席は、20年までにGDPを10年比で倍増させる計画である。指導部の2期目がスタートする秋の党大会を控える中、習氏の求心力低下を招く景気悪化は避ける必要があり、てこ入れを強めているもようである。

一方、金融緩和で住宅市場が過熱しており、バブル崩壊による混乱を恐れる当局は、住宅購入規制の強化に乗り出している。その場合、不動産開発投資が鈍り、成長率が押し下げられる公算が大きい。6月の鉱工業生産は前年同月比7.6%増と、5月の6.5%増から大幅に加速し、小売売上高も11.0%増(5月は10.7%増)と好調だった。また、幅広い投資動向をカバーする1~6月の都市部固定資産投資は前年同期比8.6%増と、1~5月と同じ伸びを維持しており、辛うじて堅調さは保たれている印象である。

その反面、第2四半期の不動産投資は前年同期比8.2%増と、伸び率は第1四半期の9.1%から縮小した。政府の不動産市場抑制策が功を奏し始めた可能性が示されている。また、第2四半期の不動産販売(床面積ベース)は前年同期比14.1%増と、伸びは第1四半期の19.5%から鈍化している。

原油は反落した。

OPECの減産と減産を免除されているリビア・ナイジェリアの増産、さらに米国の増産ペース低下が交錯している。

WTI原油は安値を更新せずに切り返していることから、直近高値の47.32ドルを超えると上昇基調への転換が鮮明になるところだったが、これに失敗している。目先は買われすぎ感もあり、すぐに上昇とはなりづらいが、超えると49ドルまでの反発の可能性が一気に高まるだろう。そのためには、在庫減少などの材料が不可欠であると考える。

米エネルギー情報局(EIA)によると、8月の米シェールオイル生産量は日量11万2,000バレル増の同558万5,000バレルと、8カ月連続の増加になると見込みである。これはデータ収集を始めた2007年以来で最高水準である。特に国内最大のパーミアン鉱区の生産量は日量253万5,000バレルと、前月比同6万4,000バレル増える見通しである。

一方、中国の6月の製油所原油処理量は前年同月比2.3%増の4,608万トン(日量1,121万バレル)と、過去2番目の高水準だった。6月の処理量は、5月の日量1,098万バレルを上回っている。過去最高は昨年12月の1,126万バレルだが、いずれ更新するだろう。今年1~6月の累計処理量は前年同期比3%増の2億7,521万トンで、日量約1,110万バレルだった。