米長期金利上昇を嫌気され、金は反落

 金相場は小幅下落。米国株は下げたが、米長期金利の上昇が嫌気された可能性がある。
一方でユーロ/ドルは、ドイツ連邦債の下落で金利が上昇していることから大幅高になっているが、材料視されていない。米長期金利は11月の住宅着工件数が堅調だったことが材料視されているもよう。

 金には利子が付かないため、金利の上昇は下押し要因となる。金相場は一定の戻り相場にあるものの、1,270ドルを超えられないと、再び下げる可能性もある。短期的な戻りでやや買われすぎ感もあり、これも短期的な調整につながる可能性がある。

 もっとも、この時期の金相場は下げにくい傾向がある。10月末に買って、2月末に売れば収益が出やすい傾向があるが、10月末の水準は1,280ドルであることを考えると、現在はその水準より安い。金融市場を取り巻く材料は多いが、金独自のファンダメンタルズ材料を忘れてはならない。

 現在の安値を中国やインドの実需筋や中銀などがしっかりと拾っている可能性は十分にあるだろう。

 

非鉄は総じて堅調

 非鉄相場は総じて堅調に推移。LME(ロンドン金属取引所)在庫は銅とニッケルが増加したが、その他のメタルは減少した。

 アルミは続伸し、2,100ドルまで上げてきた。非常に強いといえる。2,115ドルを超えるとさらに上値追いとなるだろう。銅も続伸。ただし、上げ幅が小さく、上値が重くなる可能性がある。ニッケルは反落。1万2,000ドルを前に上値が重くなっている。ただし、1万1,550ドルを維持できれば、基調は維持される。雲が晴れた状態であり、1万2,000ドルを目指すだろう。

 亜鉛は反発。ただし、3,200ドルを明確に上抜けていないため、これを抜けないと反落となる可能性がある。鉛は小幅続伸。ただし、2,560ドルを上抜けないと次の上昇相場に入ることはできない。ここを見ておくことになるだろう。

 

供給減続き、米在庫が減少して反発

 原油は上昇。北海フォーティーズ原油パイプラインの停止やOPEC(石油輸出国機構)主導の減産、米国内の原油在庫が5週連続減少したとの見方が材料視された。
EIA(米エネルギー情報局)は月報で、来年1月の国内シェールオイル生産量が過去最高を記録するとの見通しを示したことで下げていたが、この日は米原油在庫の減少観測が押し上げた。

 一方、イエメンからサウジアラビアの首都リヤドに弾道ミサイルが発射されたとの報道も相場を押し上げた。サウジはミサイルを迎撃し、死傷者の報告はなかったとしている。

 引け後にAPI(米石油協会)が公表した15日までの週の原油在庫は前週比520万バレル減だった。市場予想は380万バレル減。オクラホマ州クッシングの原油在庫は7万バレル増だった。製油所の原油処理量は日量10万6,000バレル減。ガソリン在庫は200万バレル増だった。ディスティレート在庫は290万バレル減。原油輸入量は日量13万8,000バレル減の710万バレルだった。

 ガソリン在庫の増加はこの季節は当然であり、通常は2月中旬まで増加傾向が続く。現在の米国内のガソリン在庫の水準は昨年同期より少ない。市場の懸念は行き過ぎだろう。WTI (ウエスト・テキサス・インターミディエート)原油は辛うじて57ドル台を維持しており、上昇の可能性が出てきた。57.50ドルを明確に上抜けると、再度60ドルを試す展開になりそうだ。