FOMC発表受けてドル安。「金」は反発

 金相場は反発。FOMC(米連邦公開市場委員会)ではFF(フェデラルファンド)金利を0.25ポイント引き上げることを決定した一方、政策金利見通しは据え置いたため、米長期金利が低下し、ドルが下げたことが金相場を押し上げている。

 また、これまでの下落で下げ過ぎになっていたこともあり、戻しやすかったとも言える。これで目先の下値を確認した可能性が高まったが、まずは1,265ドルを超えるのを確認する必要があるだろう。

 FRB(米連邦準備制度理事会)は、13日まで開催したFOMCでFF金利の誘導目標を1.25~1.50%に0.25ポイント引き上げることを決定。利上げは市場の予想通りで、今年に入って3回目。2018年は3回、2019年は2回利上げを実施するという見通しを示し、金利は長期水準の2.8%に達するとの見方を示した。9月にもFRBは同様の見通しを示している。FRBは声明で「労働市場が引き締まり続け、経済活動が堅調な速度で拡大していることを示している」とした。

 今回発表した経済見通しでは2018年の成長率は2.5%になると予想。前回9月の見通しである2.1%から引き上げた。失業率は、2018年は3.9%と予想。前回9月予想は4.1%だった。
ただし、インフレ率については、2018年もFRBが目標とする2%をやや下回る水準にとどまるとした。今回の決定は賛成7、反対2で、シカゴ地区連銀のエバンズ総裁とミネアポリス地区連邦銀行のカシュカリ総裁が反対票を投じた。

 

FOMC受け、非鉄はポジティブに

 非鉄相場は総じて堅調に推移。LME(ロンドン金属取引所)在庫は引き続きアルミが増加し、ニッケルも増加したが、そのほかのメタルは減少した。FOMCの結果はドル安であり、非鉄相場にはポジティブだったといえるだろう。

 アルミは小幅反発。辛うじて2,000ドルのサポートは維持している。ここで粘ることができれば、反発に転じる可能性が高まるだとう。その場合には、2,065ドルを超えられるかを確認することになる。銅は続伸。強い動きが戻りつつある。ただし、6,780ドルを超えられないと、再び売られることになる。ここをしっかりと見ておくことが重要だ。ニッケルは小幅反落した。1万1,000ドルを維持できないと、再び下落に向かう可能性がある。

 亜鉛は続伸したが、やはり3,180ドルを明確に上抜けないと再び売られることになる。鉛が小幅続伸したが、これも上値が重くなると売られやすい状況にある。鉛が非鉄相場全体の動きに対して先行するケースが最近は多いだけに、今後の動きに注目しておきたい。

 

ガソリン在庫、米産油量増加で原油は下落

 原油は下落。EIA(米エネルギー情報局)が発表した原油在庫は、市場予想を上回る減少だったが、ガソリン在庫の増加が予想の2倍超だったことや、米国内の産油量が引き続き増加し、記録的水準となったことが圧迫した。

 WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)原油の先物は逆ざやを形成している。これは、高値で推移する期近を売却するほうが有利であり、産油業者は在庫を放出しやすい状況にある。

 一方、ひびが発見されたフォーティーズ原油パイプラインの停止が長期化するとの予想から、ブレント原油は下支えられている。同パイプラインは英国最大で、輸送能力は北海油田の総生産量の約25%に相当する日量45万バレルとなっている。修理には数週間かかる見通しだ。

 EIA発表の8日までの週の米国内の石油在庫は、原油在庫が前週比510万バレル減、ガソリン在庫は570万バレル増、ディスティレート在庫は140万バレル減だった。一方、米国内の産油量は日量978万バレルと、前週から7万バレル増加した。

 OPEC(石油輸出国機構)が発表した11月の加盟国の産油量は前月比0.4%減の日量3,244万8,000バレルとなった。

 ナイジェリアの増加が目立ったが、アンゴラやサウジアラビア、ベネズエラ、UAE(アラブ首長国連邦)などの減少で相殺された。昨年11月の減産合意後に加盟した赤道ギニアを除くと3,231万9,000バレルで、減産目標の3,250万バレルを2カ月連続で下回った。ナイジェリアが5.7%増の179万バレルだった。同国は7月に産油量が180万バレルに達した段階で生産調整を行うと表明したが、増加基調が続いている。

 11月のOPEC総会で生産上限設定を受け入れたリビアは0.6%増の97万3,000バレル。アルジェリアは1.4%増の101万3,000バレルだった。アンゴラは6.4%減の158万1,000バレル、サウジは0.4%減の999万6,000バレル、ベネズエラは2.2%減の183万4,000バレル、UAEは1.2%減の288万3,000バレルだった。イランは0.05%減の381万8,000バレル、イラクは0.02%増の439万6,000バレルでともに伸びは横ばいだったが、生産上限目標はわずかに上回っている。

 11月の世界の原油生産量は前月比84万バレル増の9,744万バレルとした。OPECのシェアは0.4%ポイント減の33.3%だった。

 OPECのバルキンド事務局長は、「OPECおよび主要産油国は原油供給について、継続的な戦略を検討している」とし、現在の協調減産が期限を迎える2018年末以降も協力体制が継続される可能性があることを示唆している。OPECは月報で、2018年の世界のOPEC産原油に対する需要見通しを日量3,315万バレルとし、当初から同27万バレル引き下げた。米国の供給増などが要因としている。また他の生産国による減産が後押しとなり、世界の石油市場は2018年終盤までに均衡する見込みとした。月報では「減産延長に伴い、世界の余剰在庫がさらに削減され、石油市場は18年終盤までに均衡する見通し」としている。