米経済指標は軒並み順調でドル高。金は続落

 金相場は続落。12~13日開催のFOMC(米連邦公開市場委員会)で利上げが実施されるとの観測が広まる中、株価の上昇や米PPI(購買担当者景気指数)の上昇を背景としたドル高が金相場の上値を押さえている。

 FOMCでの利上げはすでに市場に織り込まれているものの、金を買う動きは見られない。

 FRB(米連邦準備制度理事会)が示す来年以降の利上げ見通しに関心が集まっており、これが前倒しになるようであれば、一段と金相場が圧迫されるとの懸念が金買いを手控えさせている。金利上昇で金保有のコストが高まることが嫌気され、株価の上昇やビットコインの堅調さなどで、安全資産とされる金への投資意欲は減退している。

 10月半ばから12月初旬にかけて、金相場は1,265〜1,300ドルのレンジ内にとどまっていたが、これを明確に下抜けたことで、下落リスクが高まっている。目先は1,220ドルまでの下落リスクがある一方で、いまは売られすぎの状況にあり、今後下値は限られると考えている。

 

非鉄は総じて堅調。今週発表の経済指標に注目

 非鉄相場は総じて堅調に推移。LME(ロンドン金属取引所)在庫は引き続きアルミが増加したが、その他のメタルは減少した。

 アルミは反落。ただし、2,000ドルのサポートは維持している。ここを維持できないと、大崩れになるだけに要注意である。銅は続伸した。しかし、6,690ドルのレジスタンスを超えないと、次の上昇には向かえない。超えても6,775ドルは重くなる可能性がある。ここを見極めることになるだろう。

 ニッケルは反落した。1万1,330ドルが重く、これで1万1,000ドルを割り込んでしまうと急落するだけに、まだ楽観はできない。亜鉛は続伸。しかし、3,180ドルを超えられないと、再び売りが出やすいだけに要注意である。鉛は続伸。上値を抜けてきた。2,550ドルを終値ベースで超えてくると、さらに強気相場になる。鉛が全体の動きに対して先行するケースが少なくないだけに、今後の動きに注目しておきたい。

 FOMCの結果と14日のECB (欧州中央銀行)定例理事会、今週発表予定の中国の鉱工業生産と小売売上高にも注目しておきたい。

 

ブレント原油が30カ月以来の高値

 原油はブレント原油が上昇。フォーティーズ原油をスコットランドに輸送するパイプラインの停止が前日に続いて材料視され、一時65ドル超と、2015年6月以来の高値をつけた。

 ただし、その後は利益確定売りで下げている。WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)原油は下落した。EIA(米エネルギー情報局)が2018年の産油量見通しを前年比78万バレル増の日量1,002万バレルと、前月予想を上方修正したことが売りを誘った。

 一方、API(米石油協会)が引け後に発表した石油在庫統計では、原油在庫が前週比740万バレル減少となった。市場予想は380万バレル減で、これを大幅に上回ったことになる。

 最近は原油在庫の減少と石油製品在庫の増加の組み合わせになっている。今週もそのような内容になるのか、本日発表のEIAによる石油在庫統計に注目したい。

 米国内の産油量は来年に70万バレル単位で増加する見通しだが、一方でOPEC(石油輸出国機構)の産油量の削減と世界の石油需要の増加を考慮すれば、世界の石油在庫は着実に減少するだろう。この点を見誤ると、安値で売るようなことになる。高値はまだかなり先である。ブレント原油は下げたが63ドルのサポートで下げ止まり、WTI原油も57.20ドルで下げ止まっている。この動きが続けば、上昇基調がさらに強まる可能性は残っていると考えられる。