米税制改革法案成立に期待感。金は続落

 金相場は続落し、2カ月ぶり安値をつけた。米税制改革法案の詳細が注目される中、ドルが主要通貨に対して上昇したことが売りにつながった。米税制改革法案に対して楽観的なムードが広がりつつあり、安全資産である金に売りが出やすくなっている。

 米下院は4日、上院が2日に同法案を可決したことを受けて、先に通過している下院案との違いを調整する両院協議会の設置を決定。これを受けて、年内の調整完了への期待が高まっている。

 金相場は重要なサポートだった1,270ドルを割り込んでおり、さらに重要な1,260ドルのサポートまで値を下げている。ここを維持できるかどうかは、目先の基調を決めることになるだけに、きわめて重要なポイントになるだろう。

 一方で米国ではロシア疑惑があり、これが金相場の下値を支えるかに注目が集まる。また、来週のFOMC(米連邦公開市場委員会)では利上げが確実視されているが、今後は来年以降の利上げのペースについて注目が集まることになりそうだ。低調なインフレ指標が利上げを促すことはないが、米短期金利の上昇はFRB(米連邦公開市場委員会)にとって利上げの口実になる可能性がある。とはいえ、金が下げた場合は中国やインドなどの実需筋の本格的な買いが入る可能性もある。これが下値を支え、金相場が大きく崩れることはないと考えている。

 

非鉄は総じて軟調

 非鉄相場は総じて軟調。LME(ロンドン金属取引所)在庫は銅と鉛が増加した。株価のピーク感などもあり、非鉄相場は全般的に上値が重くなっている。

 アルミは続落で、2,050ドルを維持しているが、これ以上の下げは2,000ドルまでの下げにつながるため、要注意。銅は大幅安となり、6,530ドルまで下げている。これを割り込むと、6,200ドル程度までの下げになるだけに、この水準で下げ止まるかがきわめて重要なポイントになる。ニッケルも大幅反落で、1万900ドルのサポートまで下げている。ここで下げ止まらないと、1万400ドル近辺まで下げることもありそうだ。

 亜鉛も続落しており、基調は弱い。節目の3,000ドルで下げ止まるかを確認したい。鉛も続落したが、辛うじて下げ止まっている。調整色が急速に強まっているが、全体の地合いはやや弱いが、長期的な需給動向を考慮すれば、深押しはないだろう。

 

原油は小幅反発。減産延長決定が材料に

 原油は小幅反発。目立った材料がない中、米国内の在庫減少見通しやOPEC(石油国輸出機構)と非加盟産油国の協調減産延長が支援材料となったもよう。

 API(米石油協会)が引け後に発表した1日までの週の米国内の原油在庫は前週比550万バレル減。市場予想は340万バレル減だった。

 オクラホマ州クッシングの原油在庫は200万バレル減だった。製油所の原油処理量は日量4万6,000バレル減。ガソリン在庫は920万バレル増、ディスティレート在庫は430万バレル増と製品在庫の増加が目立った。原油輸入量は日量72万6,000バレル減の日量750万バレル。

 一方、11月のOPEC産油量は日量30万バレル減と、5月以来の低水準となっており、減産合意が固く順守されていることから、市場は売りづらくなるだろう。目先は57.20ドルを維持できるかがポイントだが、割り込むと最大で54ドル近辺まで下げる可能性があり、要注意だ。

 もっとも、今の上値の重さは短期投機筋のロングポジションの積み上がりに対する調整的な売りが背景にあると考えられる。これらが進捗すれば、再び上昇に向かうことになると考えている。