金相場は反落。

ECBやBOEが緩和策を縮小する可能性があるとの見方が圧迫した。ユーロやポンドなどの欧州通貨は堅調に推移しているが、欧米の国債利回りの上昇が嫌気されているのだろう。

金は金利上昇にきわめて敏感で、金利が上昇すると、利回りのない金の保有コストは上昇する。この点から、国債利回りの上昇は金相場を圧迫すると考えるのが妥当だろうが、一方でドルが下げている。この点を考慮すれば、やはり下げにくいと判断するのが妥当であろう。

いまは1,250ドルを挟んで、次の動きを見極める重要な局面にあるといえるだろう。欧米の金融市場動向次第の面があるが、基本的に上昇基調が変わるものではない。ドル安基調は今後も続き、欧州通貨の堅調さが金相場の下値を支えることになろう。

今週に入って相次いだ中銀の金融政策に関するタカ派的な発言は、米国以外の国でも緩和マネーの時代が終わりを迎えつつある可能性を示唆しているといえる。しかし、その動きが急速に進むということも考えにくい。そうなれば、金融市場が混乱し、株価が下落して、世界経済が後退に陥ることになる。

徐々に緩和策が解除されれば、市場への影響は限定的となる。景気への影響も限定的となり、これが将来のインフレにつながるようであれば、今後は金がインフレヘッジとして買われやすくなることも念頭に入れておきたいところである。

非鉄相場は堅調。

この日も上げており、基調は全般的に上向きである。中国需要の回復期待やユーロ高、ポンド高に伴うドル安が材料視されており、米国株安は影響していない。この日はLME在庫がすべてのメタルで減少しており、これも上昇につながった可能性がある。アルミは1,900ドル台を回復し、1,915ドルを超えると1,960ドル台を目指すだろう。銅は5,900ドルを回復。いよいよ6,000ドルの大台が視野に入ってきた。ニッケルも続伸し、重要なレジスタンスの9,250ドルをわずかに超えてきた。亜鉛はやや高値が重くなっていたが、2,750ドルを超えると一段高になる。鉛も続伸しており、明らかに強気相場に入っている。

このように、非鉄相場は全般的にこれまでの軟調地合いから完全に脱しており、いよいよ中長期的な強気トレンドに入った可能性がある。

原油は小幅続伸。

これで6日続伸となる。米国内の産油量の減少で供給過剰の拡大不安がやや弱まったことが買戻しにつながっているようである。もっとも、早くも買われすぎ感が強まっており、目先は上値が重くなる可能性がある。ただし、42ドル台は下げすぎだったとの認識が市場に広がれば、下値を売る動きは徐々に低下するだろう。それだけでも、下値不安は後退する。

米国内の原油やガソリンなどの石油製品の在庫は依然として高水準であり、楽観はできない。しかし、OPEC加盟・非加盟国の減産は、徐々に在庫調整の進展という形で成果が出てくるだろう。相場の回復は道半ばではなく、まだ始まったばかりである。

市場では、原油価格の見通しの引き下げが見られる。また、直近の米国内の産油量の減少については、熱帯低気圧「シンディー」のメキシコ湾岸上陸や、アラスカ州における保守点検などの一時的要因とのつながりが指摘されている。

来週以降の産油量や在庫動向を確認し、需給調整が進展している兆候が少しでも見られれば、基調の本格的な転換につながる可能性はさらに高まるだろう。