FOMC政策金利据え置きで金は上昇

 金相場は上昇。FOMC(米連邦公開市場委員会)で政策金利の据え置きを決めたことを受けて買い戻された。

 12月の利上げを視野に入れていることがFOMC声明で示され、金相場は堅調な地合い。米金利の上昇に敏感に反応する金は、1,275ドル前後を維持し、下値の堅さを確認できる動き。さまざまな材料を織り込みながらも、下げ渋っているところを見ると、金は真に強い相場になっている。米国株高でも下げないことも、金の堅調さを示している。

 これまで指摘してきた「株高・金高」の動きが、まさに現れている。

 年末に向かうにつれて、金相場は堅調に推移しやすい傾向があり、特に10月末に買って、2月に売る戦略は勝率がきわめて高くなりやすい。

 また、銀、プラチナ、パラジウムも急伸。特にパラジウムは再び1,000ドルを付けた。地合いは相当強くなっている。

 

在庫減少で非鉄は堅調な動き

 非鉄相場はおおむね堅調。LME(ロンドン金属取引所)在庫はすべての銘柄が減少した。

 アルミは一時2,215ドルまで上昇し、高値を更新したが、その後は値を戻した。2,200ドルを固める動きに移行すれば、さらに相場は上向くことになる。銅は上昇。6,900ドルにある重要なポイントを超えたことで、上昇しやすくなっている。再び7,000ドルを試す動きになる見込み。

 強さが表れているのがニッケルだ。EV(電気自動車)のバッテリー向け需要に期待した買いが入っているもよう。一時1万3,030ドルまで急騰し、2015年6月以来、約2年4カ月ぶりの高値となった。ただ、ニッケルはまだ他銘柄に比べると出遅れている。

 亜鉛は3,326ドルまで上昇し、直近高値を更新。上値では売りが出ているが、強い動きに変わりない。鉛はようやく反発して急伸。2,500ドルを超えると、さらに上値を試すことになるだろう。

 中国の10月のPMI(製造業購買担当者景況指数)は前月と同じ51.0にとどまったが、良い内容といえる。今週の材料をこなして、非鉄相場はさらに上値を試すことになるだろう。

 

EIA統計発表後の利益確定売りで、原油は反落

 原油は反落。WTI (ウエスト・テキサス・インターミディエート)原油は一時55.22ドルの高値をつけたが、EIA(米エネルギー情報局)の石油在庫統計の発表後に利益確定の売りが出た。

 10月のOPEC(石油輸出国機構)加盟国の産油量は前月から日量8万バレル減少し、減産順守率も86%から92%に改善したことで買いが入っていた。しかし、上値では短期的な買われすぎ感が意識された可能性がある。

 米国内の原油在庫は前週比240万バレル減だったが、想定ほどではなかったことで売りが優勢になったとみられている。ただし、ガソリン在庫は400万バレル減と、大幅に減少。

 一方、米国内の産油量は日量955万バレルで、前週から5万バレル増加。輸入は55万バレル減少し、輸出は20万バレル増加した。輸出の増加傾向が顕著だ。安いWTI原油を買って、高いブレント原油ベースの市場に輸出することで利益を上げようとする向きが増えているといえる。

 また、ロイターによると、OPEC主導の協調減産の延長で、米国の増産分が相殺されるとの観測から、原油相場は2018年にかけて変動しつつも、上昇する見通しが示された。

 ブレント原油の平均予想価格は、2017年が53.25ドルで、前月予想の52.60ドルから引き上げた。2018年は55.71ドル。

 WTI原油の平均予想価格は、2017年が50.21ドル、2018年は52.50ドル。石油需要の伸びは2018年にかけて、平均日量約150万〜170万バレルと予想されている。主に中国やインドなどアジア諸国の需要がけん引するとみられている。目先のWTI原油は買われすぎになっており、調整が必要だろう。下値を固めたあとは、今後3カ月程度で65ドルから75ドルを試す展開を想定している。